CEO「話し合う用意はある、ただし筋が通る形で」
ユーロリーグのチュス・ブエノCEOが、NBAとの関係について、話し合いの余地を残す姿勢を見せました。Eurohoops が 10月19日に伝えたところでは、ブエノ氏はロイターの取材に「コモ湖の会合のあとも話はした。オーナーたちの立場ははっきりしている。NBAとはいつでも話を聞き、取引について話す用意があるが、こちらにとって意味のある形でなければならない」と答えています。
背景にあるのは、10月6日にイタリアのコモ湖で開かれた株主クラブの会合です。この場でオーナーたちはNBAからの協力の提案を退けました。NBAは2027年に欧州で新リーグを始める計画を進めています。ブエノ氏は提案の中身は明かさなかったものの、「電話はつながっている。うまくいかなかったことがあっても、将来うまくいく形があるかもしれない」と、扉を閉じてはいないことを強調しました。
一方で、別々のリーグが並び立つことには強い言葉で警告しています。
- 「NBAが市場に入ってくれば大混乱になる。向こうもこちらも分かっている」
- 「分かれれば価値が落ち、得をするのは第三者だ。これ以上の分断は望まない」
24チーム化と「10年の約束」
ユーロリーグは24チームへの拡大を進めており、長期のフランチャイズ権は最大8つ。新たに加わるチームの発表は11月中旬の見込みです。ブエノ氏によれば、今の参加権を持つクラブのうち財政的に自立できているのは40%だけ。拡大によって「5年後には、ほとんど、あるいは全部のクラブが自立できる状態になれる」と見通しを語りました。
株主の13クラブは、この計画にひもづく10年のフランチャイズ契約にすべて署名しています。抜ける場合は違約金に加えて、ほかのクラブから個別に損害を求められる可能性があり、持っている8,000万ユーロ超の株も失う、とブエノ氏は説明しています。戻ってくる時は、その時点で決まる額を払う必要があるとのことです。
リーグ側は10月19日、コモ湖での2日間の会合を振り返る映像も公開しました。ASVELのトニー・パーカー、オリンピアコスのヨルゴス・アンゲロプロス、パナシナイコスのディミトリス・ヤナコプロス、バイエルンのヘルベルト・ハイナーらが登場し、クラブがひとつにまとまって成長をめざす姿勢を打ち出しています。
フルニエ「欧州バスケの熱狂が失われる」
選手の側からも声が出ています。オリンピアコスのエバン・フルニエは、Magenta TV の番組「Pick n' Roll」で、NBA欧州リーグには懐疑的だと話しました。
- 欧州にはもっと良いビジネスの仕組みが必要だと認めたうえで、「NBAが来れば変えたがるところが出てくる。それを失えば、欧州バスケの熱狂も失う」
- 「ビジネスの目で、ロンドン、マンチェスター、ローマのような都市にチームを置こうとするだろう。個人的には、それは想像できない」
フルニエは2028年までオリンピアコスに残る決断をしたことにも触れ、バルツォカス監督を「本当に選手のことを気にかけている」とたたえました。SNSでの発言のあとチームを離れているタイラー・ドーシーについては「驚いた。ああいうことはチームの中で話すべきだった。本人も分かっているし、後悔していると思う」と話しています。パナシナイコスとの対立については、ギリシャのスーパーカップが無観客だったことを挙げ、「好きになれとは言わないが、せめてお互いを受け入れるべきだ」と語りました。
ヤブセレ「NBAとユーロリーグが一緒にやってほしい」
同じ番組に出たパナシナイコスのゲルション・ヤブセレは、受け止め方が少し違います。NBAのセルティックス、76ers、ニックス、ブルズと中国でプレーしてきたフランス人ビッグマンは、「NBAはスポーツで最大の市場。その注目を使って成長できるなら、選手だけでなくコーチやアシスタント、メディカルスタッフの収入が増えるなら、いいことではないか」と前向きです。ただし望むのは対立ではなく協力で、「ユーロリーグとNBAが一緒にやってくれたら、欧州のバスケにとってとても良い」と話しました。
パナシナイコスを選んだ理由は「ユーロリーグ最高の監督(オブラドビッチ)のもとで、最高の選手たちとやりたかった」から。似ているNBAのクラブを聞かれると、文化やチームカラーを理由にセルティックスの名を挙げています。
これからの見どころ
11月中旬に予定される新しい参加チームの発表と、NBAとの話し合いが再び動くかどうか。コートの外の話が、来季以降のユーロリーグの形を大きく左右しそうです。
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