残り3.4秒のタイムアウトから
10月25日、沖縄サントリーアリーナで行われたウインターカップ2026沖縄県予選の男子決勝。県立沖縄水産高校は興南に1点を追う場面で、残り3.4秒にタイムアウトを取りました。前回の記事で伝えた57年ぶりのウインターカップ出場は、ここから決まります。
バスケットボールキングの長嶺真輝さんの記事によると、嘉陽宗紀コーチが描いたのは、右のサイドラインからのスローインを左ローポストのマクミランアレックスに入れ、ゴール下へ走り込むブリティンジェレド琉貴に合わせる形でした。ところが198cmのマクミランは、目の前の200cmを超える留学生に体をぶつけて自分でシュートへ。スペースが空いていて、手が絡めばファウルをもらえると判断したそうです。
狙いどおりファウルを受け、残り0.9秒でフリースローは2本とも成功。59-58の逆転で、1年前に同じ舞台で敗れた興南に勝ちました。ふだん感情をあまり出さないマクミランが、このときは声を上げて喜んでいます。
「今までだったらパスしていた」
マクミランはU18日本代表にも選ばれてきた選手ですが、下級生の頃はプレーがうまくいかないと気持ちが沈み、消極的になることも多かったといいます。中学生の頃から見てきた嘉陽コーチは、これまでの彼なら最後の場面でパスしていたはずだと話し、チームを背負う責任感があのプレーにつながったと見ています。
嘉陽コーチは、多くの公立校を全国大会に導き、Bリーガーも送り出してきた指導者です。その考え方は、ミスを「ダメ」で終わらせず、なぜ起きたのかを教えること。
- 狭いところへドリブルで入ってボールを失ったら、判断を責めるより、ボールの持ち方・ステップ・パスの出し方を教える
- 行動が変わると習慣が変わり、心は一番最後についてくる
本人も、今夏のインターハイ予選決勝で興南に敗れた時は思うようなプレーができずに気持ちが落ちたと振り返り、今回は課題だったフリースローも含めて試合の中で立て直せたと手応えを話しています。
公立校から代表へ
世代別の代表には、強豪私立でプレーする選手が多く選ばれます。沖縄水産にはバスケ部専用の体育館や、設備の整ったトレーニングルームがあるわけではありません。体の強さで勝負しにくいなら、ほかのビッグマンより走る、味方を生かす。マクミランはそうやって自分の強みを磨いてきました。代表では中、沖縄水産では外でもプレーするという役割の違いにも、時間をかけて慣れていったそうです。
今夏には八村塁が主宰する「BLACK SAMURAI SUMMIT 2026」に参加し、八村からビッグマンの守り方を直接教わりました。決勝でもそれが生きた場面があった一方、ベースラインを何度も抜かれたことは反省点に挙げています。ウインターカップは12月23日に開幕します。
女子のBWB Next Upが11月にシンガポールで
NBA・WNBA・FIBA・スポーツ・シンガポールは10月26日、高校年代の女子を対象にした「第1回 Women's Basketball Without Borders(BWB)Next Up camp」を開くと発表しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日程 | 2026年11月18日〜21日 |
| 会場 | シンガポール・OCBCアリーナ |
| 参加 | 世界各地の高校年代の女子トップ選手80人 |
| 内容 | フィジカルテスト、運動能力の測定、スキルのステーション、3対3と5対5の試合、ライフスキルのセミナー |
BWBはNBAとFIBAが続けている育成プログラムで、設立25年を迎えるのに合わせて「Next Up」が始まりました。男子の第1回は今年8月にトルコで行われています。女子の指導陣には日本から大神雄子さんが入り、WNBAからはアリエル・アトキンス(ロサンゼルス・スパークス)、ジョーディン・カナダ(アトランタ・ドリーム)、チェルシー・グレイ(ラスベガス・エーシズ)、ブリトニー・グリナー(コネチカット・サン)らが直接教えます。
近くのコートでボールをつきたくなったら、Rokyu+ で探せます。